エコキュートが水漏れ!原因と対処法をプロが解説
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長期間使っていなかったエコキュートを使ったり、エコキュートを手入れしない期間が長くなったりすると、エコキュートが水漏れを起こすことがあります。他にも、エコキュートの水漏れはさまざまな原因で発生します。この状況ではお湯が使えなくなり、日常生活に支障が出てしまうでしょう。
この記事では、エコキュートが水漏れを起こす原因と対処法を解説します。万が一の水漏れにすぐ対応できるよう、ぜひ参考にしてください。
■エコキュートの水漏れの症状とは?
エコキュートの水漏れが起きると、以下のような症状が現れることがあります。
・お湯が全然出ない、または水温が安定しない
・お湯がなくなったことを示す表示がすぐに出る
・いつもと変わらず使っているのに、電気代や水道代が高くなる
・エコキュート周りが常に濡れている
・エラーコードが表示される
これらの症状が出た場合は、エコキュートから水漏れが発生している可能性が高いです。ただし、水漏れの原因や場所によっては、目に見える症状が出ないこともあります。そのため、定期的にエコキュートの点検やメンテナンスを行うことが大切です。
■エコキュートの水漏れの原因5選
エコキュートで水漏れが起こる主な原因として、以下の5つが考えられます。それぞれの原因の詳細や対処法についてご紹介します。
・エコキュートが寿命を迎えた
エコキュートの寿命は、およそ10年から15年ほどが目安と言われており、使用する環境や頻度によってはこれよりも短い年数で寿命を迎える可能性もあります。エコキュートを使い始めてから10年を超えると、使用状況次第ではいつ寿命を迎えてもおかしくありません。
エコキュートは他の家電と同じく、使用年数が長くなるにつれ配管や部品の劣化や故障も発生しやすくなります。特に、ゴム製のパッキンを使った箇所は、パッキンの破損やひび割れなどで水漏れの発生リスクが高まるのです。10年以上使用しているエコキュートが水漏れを起こすようになった場合、寿命が原因であると考えられます。
エコキュートの機種やメンテナンスの状況によっては、寿命よりも長く使えるケースも多いです。しかし、10年以上使うと保証が切れてしまうほか、故障の頻度も増えてくるため、買い替えの検討がおすすめです。
・エコキュートの長期間放置・不使用が続いた
エコキュートを長期間使用しなかった後で稼働させると、水抜き栓から水漏れが発生する場合があります。これは故障の可能性は低く、内部を減圧することでヒートポンプユニットの作動に必要な水量調整を行っているための水漏れです。
ただし、水抜き栓ではなく、本体や配管から水漏れを起こしていれば、早急な対策が必要です。お湯にならず水のまま出続けたり、水漏れが悪化したりする場合も、エコキュートの不具合が考えられます。
長期間の不使用が予め分かっている場合は、貯湯タンクの水抜きやメンテナンスを行っておきましょう。
・凍結による配管が損傷した
寒い地域でエコキュートを使用していたり、冬季に長期間使わなかったりすると、配管や接合部分が凍結で破損する可能性があります。破損を放置したまま使用を続けると、さらに破損や劣化が進み水漏れも増えてしまいます。
凍結による破損を防ぐには、保温材や遮光テープなどを配管に巻き付け、対策を取っておくことが大切です。それでも凍結してしまったら、配管に布もしくはタオルを巻き付け、その上から人肌程度のぬるま湯をゆっくりかけて溶かしましょう。凍結を早く解消したいからと言って、配管に直接熱湯をかけるのは厳禁です。配管の劣化が早まるうえ、急激な温度変化で配管が破損するおそれがあります。
・エコキュートのメンテナンスが十分ではなかった
エコキュートのメンテナンスと言うと、業者に頼むものとイメージする方も多いかもしれません。しかし、ご自身でできる簡単なメンテナンスを定期的に行うことで、エコキュートの水漏れを防げるようになります。
すぐにできるメンテナンスとして、配管やフィルターの定期的な清掃があります。また、貯湯タンクのメンテナンスは、定期的な排水が基本です。貯湯タンクに貯める水道水に含まれる不純物が溜まると、水漏れやつまりなどの原因になります。排水することで不純物も排出され、エコキュートの正常な稼働ができます。
エコキュートのメンテナンス方法は、取扱説明書や製造メーカーのホームページなどに掲載されていますので、しっかりとチェックしメンテナンスを定期的に行いましょう。
・エコキュートの設置場所を移動した
さまざまな理由で、エコキュートの設置場所を移動することもあるでしょう。業者に依頼せずご自身で移動させてしまうと、配管の歪みや隙間・ホースのズレなどができても気づかない場合があります。
移動直後は問題がなくとも、使っているうちに歪みやズレが大きくなると、水漏れの原因になってしまうのです。たとえ少しの移動であっても、エコキュートはご自身で移動させず、必ず業者に依頼しましょう。
■エコキュートの水漏れを放置するとどのようなリスクがあるのか
エコキュートの水漏れは、程度が軽いからと言って放置するのは危険です。水漏れを放置すると、以下のリスクが高まるため、水漏れを見つけたらできるだけ早く対処しましょう。
・劣化の箇所が広がる
エコキュートは、貯湯タンクとヒートポンプユニットを配管でつなぎ、水やお湯を流す構造になっています。配管や接続部分が劣化すると、それにつながる貯湯タンクやヒートポンプユニットも不具合を起こす可能性が高まります。
配管は防錆仕様になっていますが、これはエコキュートが正常に作動している場合に初めて作用するものです。想定外の作動状況では仕様に対応できず、劣化が進んでしまいます。劣化が進むと修理代が高くなるだけでなく、最悪の場合は修理ができなくなり買い替えが必要な場合もあります。
・水道代や電気代が高くなる
エコキュートは、電気料金が安い深夜の時間帯に作ったお湯を貯湯タンクに溜め、日中に消費する仕組みです。お湯が足りなくなると、電気料金が高い昼間にお湯を沸かします。水漏れによりお湯の消費量が早くなると、漏れている分を補うため昼間に沸かすお湯の量が増え、結果として水道代や電気代が高くなってしまいます。
お湯の使用状況が特に変わっていないにもかかわらず、水道代や電気代が高くなっている場合は、水漏れが起きている可能性があります。
・熱湯で火傷をする
ヒートポンプユニットでは、最高でおよそ90度の熱湯を沸かし、貯湯タンクに蓄えます。設定した温度に合わせて水道水と混ぜ、蛇口やシャワーから給湯される仕組みです。
ヒートポンプユニットに近い場所から水漏れが発生していると、熱湯で火傷をするリスクが高まります。ヒートポンプユニットから排出されるとある程度は温度が下がりますが、危険な温度であることは変わりません。水漏れの発生箇所をしっかりとチェックし、火傷には十分気をつけましょう。
■エコキュートが水漏れした時の対処方法
エコキュートの水漏れを発見した時は、どのように対処すれば良いのでしょうか。ここではすぐにできる対処法を2つご紹介します。
・応急処置
エコキュートの停止法は機種によって異なりますが、全ての機種に共通している停止法は、エコキュートの電源を落とすことです。貯湯タンクやヒートポンプユニットから水漏れしている場合は、電気系統に影響が及ぶのを防ぐため、電源を落とすのが最適な方法です。
電源を落とす方法には、エコキュートのリモコンで電源を落とす・貯蔵タンクのコンセントを引き抜く・エコキュートの本体もしくは屋内の分電盤にあるブレーカーを落とすのいずれかがあります。ただし、エコキュートが凍結している場合は、ブレーカーを落とさないようにしましょう。
電源を落としたら、元栓や止水元栓を閉めます。ただし、止水栓を止めると洗面所やトイレなど家中の水が全て使えなくなるため、注意しましょう。
・専門の業者に連絡する
電源を落とし止水栓を止めたら、専門の業者に連絡して修理や交換を依頼しましょう。エコキュートの水漏れは専門の業者でないと修理できず、無理にご自身で修理しようとすると水漏れがさらにひどくなってしまいます。
■まとめ
エコキュートの水漏れは、重大なトラブルの予兆となることがあります。水漏れが起きた場合は、水漏れの場所や原因を確認し、適切な対処法を行ってください。
水漏れが止まらない場合や、水漏れが頻繁に起きる場合は、専門業者に点検や修理を依頼してください。
また、水漏れを防ぐためには、定期的にエコキュートの点検やメンテナンスを行うことが大切です。エコキュートの寿命や劣化を感じた場合は、エコキュートの交換・買い替えを検討してください。
締め文
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