エコキュートの設置場所はどこにするべき?失敗しないためのポイントをプロが伝授!
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皆さん、こんにちは。宮城県塩竃市を拠点に仙台市を中心としてガス・石油設備、空調設備、リフォーム工事を手掛ける設備工事会社の株式会社 菜花空調_みんなの設備屋さんです。弊社ではすべての工事を請け負い、安定的な品質を提供し、中間コストの削減を行っています。
さて本日は、エコキュートの設置場所に関するご案内です。エコキュートをどこに設置すべきか迷うこともあるでしょうが、失敗しない設置のポイントを紹介しますから、ぜひ参考にしてください。
■エコキュートの設置に必要なスペースはどれくらい?
エコキュートを設置といった場合、貯湯タンクとヒートポンプユニットの両方を設置することになりますが、そのためのスペースを用意しなければいけません。
貯湯タンクの形によってエコキュートは角形と薄型の2つに分かれます。それぞれの設置に必要なスペースが違うので、解説しましょう。
・角型エコキュート
一般的な住宅に設置されるのは主に角形エコキュートになります。貯湯タンクの サイズはタンク容量で決まります。
タンクの容量 幅 奥行 高さ
180L 約430mm 約630mm 約1,830mm
370L 約630mm 約760mm 約1,820mm
460L 約630mm 約760mm 約2,160mm
560L 約700mm 約800mm 約2,100mm
メーカーによるサイズの違いも考慮する必要はありますが、だいたい上記のような数値だと思っていただければ大丈夫です。
ヒートポンプユニットのサイズは、どのメーカーでもおおむね「幅×奥行×高さ:800mm×300mm×720mm」です。
ここでは、Panasonicの角形コンパクトサイズのエコキュートの設置イメージをご紹介します。
容量が大きくなると、壁とのスペースが70cmほど必要になります。
・薄型エコキュート
住宅密集地などには角型エコキュートが設置しにくい場合があるので、薄型も用意されています。薄型タイプのサイズは「幅×奥行×高さ:約1,078mm×430mm×1,850mm」程度です。設置イメージは以下のようになります。
引用:設置について | 特長 | エコキュート | 給湯・暖房 | Panasonic
角型エコキュートの設置が難しい場所では、薄型の利用を考えてください。どちらも設置できるスペースの余裕がある場合は、普通は角形を選択します。
■エコキュートの設置場所に関する注意点
エコキュートを設置する場合は、スペースの問題だけではなく、ほかにも考慮すべきこと、注意すべきことがあります。しっかりと注意点を確認しておかないと、後でトラブルになる可能性もあります。
そこでどのようなことに気を付ければいいのかをまとめてみましょう。
・浴室との距離は15m以内にする
追い炊き機能のあるフルオートタイプのエコキュートを設置する場合、浴室との距離を15m以内に収めてくださいと各メーカーでは推奨しています。余り距離が長くなりすぎると、エラーが発生し、エコキュートが機能を発揮できなくなることがあるためです。
給湯器からの距離が長くなると、お湯が給水されるまでの時間も長くなり、余分な水道代がかかるのもデメリット。エコキュートの設置場所はできるだけ浴室、洗面所、台所などに近い場所にしましょう。
・寝室に近い場所は避ける
エコキュートは深夜電力を使ってお湯を沸かすので、稼働時間は23時から翌朝の7時ころまでです。ちょうど就寝する時間帯です。
ここで問題になるのはエコキュートの稼働音。エアコンの室外機くらいの音がします。
そうなると、寝室のそばにエコキュートを設置した場合は、睡眠の邪魔になる可能性があります。気にならない人はいいですが、気にする人のほうが多いかもしれません。
エコキュートがいくら低コストでお湯が作れるといっても、睡眠が妨害されたのでは、快適な生活を営めません。
そのため、エコキュートの設置場所は寝室から離れた場所にするようにしましょう。稼働音について加えておくと、自宅の寝室だけでなく、隣家への影響も考慮する必要があります。近所迷惑にならないような設置場所を選ばないといけません。
・音が反射するような狭いスペースは避ける
エコキュートの設置場所としておすすめできないのは音が反射するような狭いスペース。周囲を高い壁やフェンスなどで囲ってしまっても、音が反射・増幅し、大きな音になることがあります。
このような場所に設置して生じるのが不快な低周波。エコキュートの振動が壁やフェンスに伝わり、共振することで発声するといわれています。
乗り物や機械があるところでは低周波の発生は避けられないのですが、住宅地で夜間に発生する低周波は不快そのもの。健康被害が生じることもあります。
実際に裁判でヒートポンプから出る低周波音と健康被害の関連性が認められたケースもありました。
ただ、エコキュートから発生する低周波を0にする方法は開発されていません。そのため、できることといえば、エコキュートの設置場所を変えるくらい。住宅密集地にエコキュートを設置する場合は、近隣の方への配慮も十分にしなければいけないでしょう。
■エコキュートは屋内にも設置できる?
エコキュートの騒音や設置スペースの関係から、屋外ではなく自宅の屋内に設置してみてはどうだろうと思っている方がいるかもしれません。
果たして屋内設置は可能なのでしょうか。状況を見てみましょう。
・エコキュートは屋外設置が基本
エコキュートは基本的に屋外設置をすることを前提に設計されています。
貯湯タンクについていえば、断熱材が使われているので、熱は逃げにくいのですが、まったく熱が外に伝わらないということではありません。室内に設置すると、その熱が気になるでしょう。
ヒートポンプユニットからは外気温-10℃近い冷風が排出されるので、室内に設置すると、一気に室温が下がります。そのような状況では、生活ができないでしょう。
さらにヒートポンプには冷媒として二酸化炭素が使われ、万一漏れた場合は、二酸化中毒の恐れもあります。危険であるということです。
貯湯タンクだけなら室内に設置することもできないというわけではありませんが、貯湯タンクとヒートポンプは一緒に設置するものなので、片方だけ室内に持ってくる意味がありません。
つまり、エコキュートは室外に設置するものなのです。
・マンションでも室内の居住スペースには設置しない
マンション用に「屋内用」のエコキュートが販売されていますが、「屋内用」といっても、室内の居住スペースに設置するものではありません。ベランダやメーターボックス内のスペースに設置するのが一般的です。
■エコキュートの設置で失敗しないためには
エコキュートの設置場所について失敗しないためのポイントをまとめてみましょう。
・騒音トラブルを考慮して場所を決める
エコキュートの設置で一番気を使いたいのは騒音問題。たとえば、周囲に物を置いたり小屋で囲ったりすると、音が反射・増幅することがあり、大きな騒音になってしまいますから、避けたいところです。置いたものでエコキュートの振動が共振・増幅する場合もあり、これも不快の元です。
そのため、エコキュートを設置する場合は、自宅にとっても隣家にとっても騒音が生じにくいようにしなければいけません。騒音を0にすることはできなくても、最大限配慮する必要があります。
・修理・交換することを考えて設置する
エコキュートの寿命は10~15年といわれていますが、寿命が近づけば。故障や不具合も生じやすくなります。そのときは、業者に修理してもらう必要があるのですが、設置スペースが狭いと、修理やメンテナンス作業が困難を極めます。
また、交換するときも設置スペースが限られていると一苦労。撤去・搬入の経路が確保されていないケースが良くあります。
そのような場合、クレーンが入らないことも多く、数人がかりでエコキュートを持ち上げて、隣家に断って敷地を借りて搬出・搬入ということにもなりやすいです。
いずれにしろ、エコキュートを設置する場合は、後々の修理や交換のことも考えた準備をしておきたいところです
今回は、エコキュートの設置場所について考えてみました。エコキュートの設置には注意点がいろいろあり、自宅にとっても隣家にとっても不快にならないようにすることが大切です。
記事で詳しい説明をしたので、ぜひ参考にしていただき、慎重にエコキュートの設置場所を選んでください。
みんなの設備屋さんは、仙台市を中心に宮城県、山形市の設備工事を行っているプロのお店です。エコキュートの設置や交換はもちろん、エアコン、給湯器、暖房、水回りなど、水道や電気に関するお困りごとに対応しています。
マンションに適したエコキュートの種類や機種も豊富にご用意。コンパクトタイプや集合住宅用のエコキュート、運転音の低いエコキュートなど、お客様のニーズに合わせて最適なエコキュートをご提案します。
設置後も、エコキュートのメンテナンスや点検、修理など、アフターサービスを充実させています。エコキュートの故障や不具合が発生した場合は、迅速に対応します。
詳しいことをお知りになりたければ、ぜひみんなの設備屋さんまでお問い合わせください。