2024/03/01
エコキュートの水圧が弱い?水圧を上げる3つの方法と、高圧式への買い替えも完全ガイド!
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エコキュートは、電気を使って空気中の熱を集めてお湯を沸かす、省エネで環境に優しい給湯器です。
しかし、エコキュートを使っていると、水圧が弱くなってしまうという悩みを持つ方も多いのではないでしょうか? シャワーの水量が少なかったり、お湯が出にくかったりすると、快適な入浴や洗面ができませんよね。
そこで、この記事では、エコキュートの水圧が低い理由と、水圧を上げる3つの方法をご紹介します。
また、水圧が低いままでは我慢できないという方のために、高圧式への買い替えのメリットとデメリットもお伝えします。
エコキュートの水圧に関する疑問や不満を解消し、快適な給湯生活を送りましょう!
■エコキュート導入で気になる水圧低下:原因と影響
エコキュートは、環境負荷の低い電気式ヒートポンプ給湯器として注目されています。
しかし、導入を検討する際に気になるのが、従来のガス給湯器と比べて水圧が低くなる可能性があることです。
エコキュートの水圧が低い理由 エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を作る給湯器ですが、水圧が低くなることがあります。その原因は、主に以下の2つです。
・エコキュートの貯湯タンクによる減圧
エコキュートは、貯湯タンクに水を溜めておいて、必要なときに給湯する「貯湯式」という方式です。この方式のメリットは、電気代が安くなることや、停電時でもお湯が使えることです。
しかし、貯湯タンクに水を溜めるときには、水圧を下げる必要があります。なぜなら、貯湯タンクは水圧に耐えられるように設計されているからです。 水道の水圧は、場所によって異なりますが、最大で500kPaほどあります。
これは、5kgの重さが1cm2の面積にかかっているということです。この水圧のまま貯湯タンクに水を入れると、貯湯タンクが破裂する恐れがあります。 そこで、エコキュートは、貯湯タンクに水を入れる前に、減圧弁という装置で水圧を下げます。
減圧弁は、水圧を170~190kPa程度に調整します。これは、1.7~1.9kgの重さが1cm2の面積にかかっているということです。
この減圧によって、エコキュートから出る水の水圧も低くなり、水圧が1/3ほどになることもあります。そのため、シャワーの水量が少なく感じたり、お湯が出るまでに時間がかかったりすることがあります。
・3階以上や二世帯住宅の場合
エコキュートの貯湯タンクは、屋根裏や屋外などに設置されることが多いです。この場合、貯湯タンクから水を送るときには、高さの差を克服する必要があります。この高さの差を克服するためには、水圧が必要です。
水圧は、高さに比例して減少します。つまり、高いところにある水は、低いところにある水よりも水圧が低くなります。
例えば、10mの高さにある水は、地面にある水よりも100kPaほど水圧が低くなります。
エコキュートの貯湯タンクから3階以上や二世帯住宅に水を送るときには、水圧が不足することがあります。
水圧が不足すると、水が出にくくなったり、水量が不安定になったりします。特に、複数の場所で同時にお湯を使うと、水圧が低下しやすくなります。
・水圧低下の影響
水圧が低くなると、シャワーや蛇口から出る水の勢いが弱くなり、以下のような影響が現れます。
・シャワーの体感温度が低くなる
・食器洗いなどがしにくい
・洗濯機の給水が遅くなる
水圧の低下は、快適な生活を妨げるだけでなく、家事効率の低下にもつながる可能性があります。
■エコキュートの水圧を上げる3つの方法
・シャワーヘッドを低圧用に交換する
エコキュートの水圧が低い場合、まず試していただきたいのがシャワーヘッドの交換です。
一般的に販売されているシャワーヘッドは、水圧が高い状態で使用することを前提に設計されています。そのため、エコキュートの水圧では十分な勢いが出ないことがあります。
一方、低圧用に設計されたシャワーヘッドは、少ない水量でも勢いのあるシャワーを実現することができます。シャワーヘッドを変えるだけで、体感水圧を大幅に向上させることができるので、まずは試してみる価値があります。低圧用シャワーヘッドは、ホームセンターや家電量販店などで購入することができます。
価格は数千円程度からと比較的安価なので、気軽に試してみましょう。
・加圧ポンプ・負圧作動弁付エアベントを購入
加圧ポンプは、水圧を人工的に上げる装置です。エコキュートの貯湯タンクと給湯器の間に設置し、水を送るときに水圧を増やします。
加圧ポンプは、水圧が低い場合に自動的に作動し、水圧が高い場合には停止します。これによって、水圧が安定します。 負圧作動弁付エアベントは、貯湯タンクの中に空気が入るのを防ぐ装置です。
加圧ポンプとエアベントは必ずセットで導入しましょう。
貯水タンクが真空状態になったときにへこんでしまう事故を、エアベントは防いでくれます。
貯湯タンクの中に空気が入ると、水圧が低下したり、水が出にくくなったりします。負圧作動弁付エアベントは、貯湯タンクの上部に設置し、空気を排出します。
これによって、水圧が回復します。 加圧ポンプと負圧作動弁付エアベントは、エコキュートのメーカーや販売店から購入できます。価格は、加圧ポンプが3万円~5万円程度、負圧作動弁付エアベントが1万円~2万円程度です。設置には、専門業者に依頼する必要があります。
・お湯の温度を高く設定する
お湯の温度を高く設定することで、水圧を上げることができます。お湯の温度が高いと、水の密度が低くなり、水圧が高くなります。逆に、お湯の温度が低いと、水の密度が高くなり、水圧が低くなります。
通常40度前後になっている設定温度を、50〜60度前後に変えてください。
水温を上げ、水道水で温度を調節すれば水の勢いは必然的に上がります。
■買い替えるなら高圧式エコキュートがおすすめです!
エコキュートの買い替えを検討している方には、高圧式のエコキュートがおすすめです。高圧式のエコキュートは、貯湯式とは違って、水道直圧式という方式です。水道直圧式とは、水道の水圧をそのまま利用して給湯する方式です。この方式のメリットとデメリットは、以下の通りです。
・高圧式エコキュートのメリット
高圧式への買い替えのメリット 高圧式のエコキュートのメリットは、水圧が高く、給湯が快適になることです。水圧が高いと、以下のような利点があります。
複数箇所でお湯を使っても、水圧が落ちにくくなります。
例えば、キッチンでお湯を使っているときに、バスルームでシャワーを使っても、水量や温度が変わらないようになります。
3階以上や二世帯住宅でも、水圧が不足することがありません。
高層階や二世帯住宅では、貯湯式のエコキュートでは、水圧が低くなりやすいですが、高圧式のエコキュートでは、水道の水圧をそのまま利用できるので、問題ありません。
また、貯湯式のエコキュートでは、水圧が低いために、低圧用のシャワーヘッドや蛇口を選ばなければなりませんでしたが、高圧式のエコキュートでは、水圧が高いので、好みのシャワーヘッドや蛇口も使える点もメリットと言えるでしょう。
・高圧式への買い替えのデメリット
高圧式のエコキュートのデメリットは、価格が高く、水圧が強すぎる場合があることです。価格や水圧について、以下のような注意点があります。
価格は、貯湯式のエコキュートよりも高くなります。高圧式のエコキュートは、貯湯タンクが不要で、給湯器のみで済むため、設置スペースは少なくて済みますが、その分、給湯器の性能が高くなっています。そのため、給湯器の価格が高くなります。また、設置にも専門的な技術が必要なので、工事費も高くなります。
水圧が強すぎる場合があります。水圧が高いと、お湯が勢いよく出るので、肌に刺激を感じる場合があります。特に、敏感肌の方や小さなお子様がいるご家庭では注意が必要です。
■まとめ
エコキュートの水圧は、給湯の快適さに大きく影響します。水圧が低いと、シャワーの水量が少なかったり、お湯が出にくかったりすると、ストレスになりますよね。 そこで、水圧を上げる方法や、高圧式への買い替えのメリットとデメリットをご紹介しました。これらの情報を参考にして、エコキュートの水圧に関する疑問や不満を解消しましょう。
もし、エコキュートの水圧に関するご相談や、高圧式のエコキュートの見積もりや設置のご依頼がありましたら、菜花空調(みんなの設備屋さん)にお気軽にお問い合わせください。
当社は、エコキュートの専門家として、お客様のニーズに応えるサービスを提供しています。お客様の設置環境に合わせた高圧タイプのエコキュートを、お得な価格でご提案いたします。
また、エコキュートの容量選びについても、当社の記事で詳しく解説しています。家族構成やお湯の使用量から、最適な容量を選ぶコツを紹介していますので、ぜひ、ご覧になってみてください。
https://minnano-setsubi.com/news/0209/